直葬を徹底解剖!火葬だけのお葬式の費用・流れ・注意点

霊柩車

予算をかけずに執り行う葬儀として、”直葬”を選ぶ人が増えています。
通夜や葬儀を執り行わずに火葬だけをするために、費用を安く抑えることができます。

また、宗教離れの風潮や、家族の少人数化から、葬儀そのものの必要性を感じない人も多くいます。
とはいえ、簡略化のしすぎに不安を覚える人もいれば、のちのち親族とトラブルになるケースもあるようです。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 「直葬って、どういう流れで進んでいくの?」
  • 「費用はどれくらいで済むの?」
  • 「葬儀をしなくて本当に供養できるの?」
  • 「直葬で気を付けなければならないことは?」

この記事では、直葬が増えている背景や理由について、そして実際に直葬をした際の流れや費用について、さらには本当に供養の個人の供養になるかなど、直葬について総合的にご説明いたします。

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  • 自分のライフスタイルに合ったベストなお墓はどういうものなのか知りたい
  • お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
  • お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。

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この記事の目次

  1. 「直葬」とは「火葬式」とも呼ばれ、通夜や葬式がない
  2. 直葬(火葬式)の流れ
  3. 直葬(火葬式)と一般的な葬儀との違い
  4. 直葬(火葬式)の費用相場
  5. 直葬(火葬式)を行うメリットとデメリット
  6. 直葬(火葬式)に決める前に考えた方がいいこと
  7. 直葬を行うときに気をつけた方がいいこと
  8. 直葬(火葬式)と比較される葬儀
  9. この記事のまとめ
  10. 監修者コメント

「直葬」とは「火葬式」とも呼ばれ、通夜や葬式がない

”直葬”は、通夜や葬儀のようなセレモニーをせずに、火葬だけで済ます葬儀スタイルです。
「ちょくそう」と読みますが「じきそう」と読む地域もあるようです。
また、地域や葬儀社によっては「火葬式」とも呼ばれます。

直葬を行った人の割合は約20%

直葬を行う割合は、葬儀全体の20%前後だと言われています。
ただし、この割合は都市部に行くほど高くなり、関東や京阪神地域では25%近くにも達します。
4~5人に1人は、直葬で葬儀を行われていることになります。

直葬を行う人の特徴や選ぶ理由

直葬を行う人にはどのような特徴があるのでしょうか。またどのような理由から直葬を選ぶのでしょうか?

費用を安く抑えたい

葬儀にかかる費用は、全国平均で200万円弱と言われています。
どんなに安く抑えようとしても、通夜と葬儀を執り行って寺院に読経をいただくとすれば、100万円近くはかかるでしょう。

直葬にかかる費用は20〜30万円程度だといわれています。
葬儀を直葬にすることで、経済的負担は一気に軽減されます。

故人の意思を尊重する

「自分の葬儀は簡素にしてくれればいい」と望む人はたくさんいます。
その理由は、宗教心のなさもあるのでしょうが、やはり遺された家族に負担を強いたくないという想いからが多いようです。

そうした故人の意思を尊重して、直葬にするケースもあります。
もちろん、葬儀スタイルをどう選択するかは、遺族や喪主に決定権があります。
故人の意思とは関係なく、きちんとした葬儀を執り行う人もいます。

葬儀の必要性を感じない

葬儀の必要性を感じない人や、寺院などの宗教そのものに懐疑的な人も直葬を選びます。
宗教的儀式をせずに、遺体の処理としての火葬だけをすれば、それでよいと考える人たちです。

遺体の状況により、やむなく先に火葬しなければならない

孤独死などで、亡くなってから発見が遅れた場合に、まず先に火葬します。
時間が経過することで、身体の変色や腐敗が進行してしまいます。
遺骨にしたあとに葬儀を行う人も入れば、火葬だけで済ませてしまう人もいます。

家族がおらず、親戚や知人が喪主となって葬儀を行う

本来、子が親を弔うものとされていますが、中には親族関係がない人や疎遠の人もいます。

配偶者も、親も、子も、孫も、兄弟もいない人。
それでも誰かがその人の葬儀をしないといけません。
遠く離れた親族や、すべてを任された友人などが葬儀を行い場合、簡素に済ますために直葬にします。

直葬(火葬式)の流れ

直葬ではセレモニーを行いません。
逝去から火葬までの一連の流れは次にようになります。

  1. 逝去
    逝去したら、すみやかに葬儀社に連絡しましょう。
    病院では”死亡診断書”、警察が介入する場合は”火葬許可証”が発行されます。
  2. 搬送
    お迎えに来た葬儀社に搬送先を伝えます。
    直葬の場合は、火葬場の安置施設を利用することが多いようです。
    希望であれば、1度自宅に連れて帰ることも可能です。
  3. 納棺
    火葬場の安置施設を利用する場合は、予め納棺しておくか、葬儀社に納棺を一任します。
    自宅の場合は、家族だけでの納棺式も執り行えます。
  4. 火葬の予約
    火葬場の予約は葬儀社がしてくれます。
    また、死亡届の提出も葬儀社が代行してくれます。
  5. 火葬
    火葬時間に合わせて、立ち会いする人は火葬場に集まります。
    火葬の前に、1度ふたを開けて、最期のお別れをします。
    希望であれば、寺院の読経を頂くこともできます(ただし、5分程度のお経に限られます)。
  6. 待機
    拾骨まで、火葬場内で待機します。
    所要時間は、早いところで45分程度、遅いところで2時間程度です。
  7. 拾骨
    火葬が完了すると遺骨を骨壺に納めます。
    2人一組で箸を持って、ひとつずつ遺骨を納めます。

直葬(火葬式)と一般的な葬儀との違い

直葬と、一般的な葬儀では何が違うのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。

葬儀にかかる時間

直葬の所要時間は、早くて1時間。遅くても2~3時間でしょう。
一方、一般的な葬儀では、通夜と葬儀の2日に分けて執り行います。

簡略にしたもので”一日葬”と呼ばれるスタイルも行われ、普及していますが、こちらも丸一日を要します。
これを見ただけでいかに直葬の時間的負担が少ないかが分かるかと思います。
また、それにセレモニーに要する時間に比例して打ち合わせの時間にも差が出るでしょう。

葬儀にかかるお金

直葬に費用相場は20万円から30万円です。
安いところであれば10万円台から直葬プランを用意しているところもあるでしょう。

葬儀の平均費用が200万円弱と言われ、家族葬をするにも100万円は必要だと言われています。
いかに直葬が安く済むかがお分かりでしょう。

参列者の数

直葬に立ち会う人は、家族や親族やごく近しい人だけの傾向にあります。
数人や、せいぜい10人前後というのが大半でしょう。

しかし、直葬だから少人数でないと行けないなどの決まりはありません。
筆者の経験では、直葬の立ち会いに100人を超える参列者が押し寄せたことがあります。

もちろん、ダメなわけではありませんが、火葬場は公共空間です。
他の遺族や火葬の迷惑になることは避けてしかるべきでしょう。
もしも大人数のお別れが伴うようであれば、お別れの場(葬儀やしのぶ会など)を設けるべきでしょう。

直葬(火葬式)の費用相場

直葬の費用相場は20〜30万円でしょう。
安いところであれば、10万円台から直葬プランを作っているところもあります。

葬儀プランの内容

プランには次のものが含まれます(葬儀社によって異なります)。

  • ドライアイス
  • 納棺費用
  • 安置施設の利用料
  • 寝台車
  • 火葬料金
  • 骨壺
  • その他細かい備品など

追加請求される可能性があるもの

中には、追加で費用を請求される可能性もあります。

  • ドライアイス
    直葬までの日数が伸びた場合、ドライアイスを追加で手当てすることもあります。
  • 安置施設の利用料
    こちらも、直葬までの日数が長い場合には、その日数分だけの費用が実費必要です。
  • 搬送料
    病院が遠方にある場合、実際の走行距離分が請求されるためにプランよりも費用が上回ります。
  • 遺体の処置
    もしも死亡時の遺体の状況がひどい場合、専門的な特殊処置を施します。

直葬(火葬式)を行うメリットとデメリット

直葬のメリットは次に挙げるものです。

  • 費用を安く抑えられる
  • 近親者をだけで落ち着いてゆっくりと見送ることができる

葬儀の必要性を感じない人には、遺体の処理という最低限しなければならないことが火葬です。
ひと昔前は、「葬儀をしないと故人が浮かばれない」というようなことも言われていました。

直葬が市民権を得ることで、葬儀をしたくてもお金がない人や葬儀を不要と考える人たちの受け皿になりました。
これは大きく評価できる点ではないでしょうか。

一方、直葬のデメリットは次に挙げるものです。

  • 親族からの苦言
  • 供養への満足感が得られないことがある

葬儀を簡単な方法で済ますことに違和感や不快感を感じる人がいるのも事実です。
また、直葬にしたものの、供養の面で満足感を得られなかったと後悔する人もいます。

悩んだ結果、やむを得ず直葬を選択したのであれば仕方ないと思います。
しかし、「安く」「楽に」という簡略化が目的で直葬を考えている人は、いま一度慎重に考え直してもよいかもしれません。

直葬(火葬式)に決める前に考えた方がいいこと

直葬は、費用の負担を軽減させてくれますが、一方で満足度は直葬の満足度は低いという調査結果も出ています。

大切な人を送り出すことで、自分たちの中で故人の死を納得させるのが葬儀です。
本当に直葬でいいのか。後悔がないようにしっかりと家族で考えておきましょう。

直葬を行うときに気をつけた方がいいこと

直葬は、一般的な葬儀の大部分を省略する葬儀スタイルです。
そのため、周囲からは苦言を呈されることもあり、場合によってはトラブルにも発展します。
直葬を行う際の注意点をまとめました。

訃報の連絡の伝え方

可能であれば親族には事前に合意を取っておきましょう。
つまり、直葬をする旨を予め伝えておくということです。
もしも苦言を呈されたら、自分たちの想いや事情を率直にお話しましょう。

直葬後に不幸を知ってしまうことで、直葬に対してだけではなく、「どうして教えてくれなかったの」と事後報告に対して不満を持たれる恐れもあるので、気をつけましょう。

寺院への確認

菩提寺がある場合は、寺院にも予め連絡をしておきましょう。
ご家族の事情をお話しすれば、直葬をとがめることもないでしょう。
通夜や葬儀を行わなくても、火葬炉前で読経をいただけます。

また、やむを得ない事情で火葬をした場合は、後日でも構いません。
境内にお墓がある場合、戒名を授けないと埋葬できないでしょうから、菩提寺への連絡はしなければならないことです。

直葬(火葬式)と比較される葬儀

小規模家族葬ということで直葬とよく比較されるものに、”家族葬”と”一日葬”と”自宅葬”があります。

  • 家族葬
    家族親族やごく近しい人だけを招いて執り行います。
    あくまでも参列者の規模を表す名称ですが、いまでは小規模葬儀の総称として用いられています。
  • 一日葬
    通夜を省略して一日で済ますスタイルです。
    通夜は関係者の弔問の場としての意味合いが強いため、親族しか集まらない家族葬では一日葬を選択する人が増えています。
  • 自宅葬
    自宅から出棺する方法です。
    昔のような自宅葬ではなく、家族だけが集まって最期の時間を過ごします。
    直葬でも、自宅に安置する余裕のある人は自宅葬を選択します。

この記事のまとめ

いかがでしたか?ではこの記事のポイントを箇条書きでまとめます。

ここがポイント

  • 直葬の割合は約20%
  • 費用を安く抑えたい人や宗教的に不要と考える人が直葬を選ぶ
  • 火葬にかかる時間は早くて1時間。遅くても2〜3時間
  • 火葬費用の平均相場は2〜30万円
  • 距離や日数など、数量が変動するものは追加請求されることもある
  • 親族からの苦言や満足度が低いなどのデメリットがある
  • 寺院に伝えておかないと埋葬時にトラブルになることもある
  • 小規模葬儀として、”家族葬””一日葬””自宅葬”などもある

監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

近年、葬儀の小型化・簡素化の勢いが止まりません。
セレモニーをしない直葬スタイルも年々増加し、「70~80%が直葬」という葬儀社もあります。

ところが「直葬にしたために、後で大変だった」という声も多く聞きます。
夫に先立たれ、高齢の妻が一人で残されたような場合、直葬にしたために後でお香典が送られてきたりお悔みの電話がきたりとあわただしくなり、さらに四十九日法要の準備や年金や保険の手続きなどもあり、「息つく間もない。これなら小さくても葬儀をするべきだった」と後悔の声も聞かれます。

セレモニーは手間がかかる、面倒だと思われがちですが、周囲の助けも得られますから、一連の流れとして考えると簡単にでもセレモニーをしたほうが良いことも。

亡き人に対する友人・知人の思いが、遺族の心を軽くすることもあります。

ライフドット推奨
後悔しないお墓のために今から準備してみませんか?

終活といっても、生前整理、葬儀、お墓の検討などさまざまです。
そのなかでも「お墓」は、一生に一度あるかないかの買い物ですね。

  • 自分のライフスタイルに合ったベストなお墓はどういうものなのか知りたい
  • お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
  • お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。

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